授乳・離乳支援ガイド 改定!
厚生労働省の「授乳・離乳支援ガイド」の改訂版が3月8日に大筋で了承されました。
明記された内容の一部を紹介しますね(^^)
<アレルギーについて>
・母乳栄養にアレルギーを予防する効果があるとは言えない
・離乳食開始を早める、もしくは遅らせることでアレルギーを予防する効果はない
・アレルギーのリスクのある食品(卵、牛乳、小麦など)を与えるのを遅らせることがアレルギー発症の頻度を上げる可能性がある
・ハイリスク児に対するアレルギー用ミルク、ペプチドミルクにアレルギー予防の効果はない
・妊娠婦や授乳婦に子どものアレルギー予防のために食事を変更したり、サプリメントを摂取するようにを勧められる根拠はない
・アトピー性皮膚炎のリスクの高い児にスキンケアを行うことはアレルギー発症のリスクを3割〜5割下げる
アレルギーに関しては、最近特に言われていることが盛り込まれています!
一方で、こんな内容もあります。
・産後不安やうつ徴候がある女性では母乳栄養期間の短縮が産後うつ病の発症リスクを高める
・母乳栄養児と混合栄養児において肥満発症、6.5歳時の身長、体重、BMI、認知・行動に関する神経発達に有意差はない。
また、母乳栄養によって子どもの肥満や将来のメタボリックシンドロームのリスクが軽減するのは周知の事ですが、完全母乳栄養が全てではない、ということが強調されています。
赤ちゃんが母乳沢山飲めることはとっても良いことですが、いろんな事情でミルクが必要な場合もあります。母乳だけにしないといけない、とママたちを追い詰めるのではなく、母乳育児をする中で困った時にいつでも相談出来、楽しく母乳育児が続けられるような環境を整えていくことがとっても大切な事だと思います。
<参考文献>
乳幼児の栄養管理の支援のあり方 に関する研究報告
https://www.mhlw.go.jp/content/11908000/000440921.pdf
厚生労働科学研究費補助金(成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業) 平成28,29年度総合総括研究報告書
妊産婦及び乳幼児の栄養管理の支援のあり方に関する研究